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第30回 午後 問47

5歳の女児。眼の揺れと眼位異常とを主訴に来院した。視力は両眼とも1.0(矯正不能)。眼位の写真を下記に示す。この患者で正しいのはどれか。二つ選べ。

ア |
動揺視がある。 |
イ |
衝動性眼振がみられる。 |
ウ |
右方視で眼振の振幅が低下する。 |
エ |
基底右方のプリズム装用が有効である。 |
オ |
Jensen法手術の適応である。 |
■解説
解答: イとエ
解説:
眼振の揺れが最も小さくなる眼位中和点(null zone)に合わせた頭位をとることが先天眼振の特徴のひとつです。
眼振の型は多様で、水平性、振り子様、衝動性などがあります。
ア・・・× :動揺視はなく、閉眼で眼振が減じます。
イ・・・○ :静止位がある場合なら、衝動性眼振があることになります。
ウ・・・× :頭位は右向きなので、左方視をしている状態です。この左方視で眼振の減弱をさせています。
エ・・・○ :基底右方プリズムによって、右向きの頭位を矯正することは可能です。
オ・・・× :Jensen法は筋移植術です。眼振に用いられる手術は、Anderson法、後藤法、Kestenbaum法、Faden法があります
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