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第29回 午後 問44

5才女児。5日前から急に複視が出現したので来院した。視力は両眼とも正常である。正面の眼位写真を別に示す。水平方向の眼球運動に障害がある。正しいのはどれか。
ア |
第2偏位が大きい。 |
イ |
複視は同側性である。 |
ウ |
麻痺眼は左眼である。 |
エ |
顔を左に回して見る。 |
オ |
手術が適応である。 |

■解説
解答: アとイ
解説:
まず、右眼固視と左眼固視で、あきらかに偏位量が違うということがわかります。これはHeringの法則によって、偏位眼固視のときに斜視が顕著になるということから、麻痺眼は右眼であるとわかります。
ア・・・○ : |
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イ・・・○ : |
内斜視なので、同側性複視を生じます。 |
ウ・・・× : |
Heringの法則からもいえるように、麻痺筋は右眼です。 |
エ・・・× : |
麻痺筋の作用方向に顔を動かし、複視をおこさないような姿勢をとるので、顔を右に回すことが考えられます。 |
オ・・・× : |
すぐに手術ではなく、まずは6ヶ月は様子をみて、自然治癒がみられなければ適用も考えます。 |
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